今日からぐっすり熟睡できる!睡眠の質を上げる方法20選
あなたは、毎日ぐっすり眠れていますか?
睡眠は、1日の3分の1もの時間を占めています。生きていく上で欠かせないものです。
近年は睡眠の質を上げることで期待出来る効果も分かってきています。
この記事では、質の良い睡眠で期待できる効果や睡眠の質を上げる方法を紹介していきます。
睡眠の役割
睡眠は、私たちが生きていく上で欠かせない、非常に重要なものです。
睡眠が十分でないと、仕事や勉強、スポーツがはかどらなかったり、イライラしてしまったり、生活に支障が出てしまった経験がある方も多いのではないでしょうか?
睡眠は、心の健康と身体の健康と密接に関係しているのです。
睡眠の研究は、近年進んでおり、疲労回復のみならず、様々な効果が期待できると考えられています。
では、質の良い睡眠で期待できる効果にはどのようなものがあるのか、見てみましょう。
質の良い睡眠で期待できる効果
質の良い睡眠を日々とることで、様々な効果が期待できます。
ここでは、それらの効果を見ていきましょう。
①疲労回復
疲労回復といえば、睡眠と言っても過言ではありません!
それほど、疲労回復に欠かせないのが睡眠です。
睡眠は、日中疲れ切った脳も身体も心も休むことができます。
特に脳は、長時間働き続けることで、多くのエネルギーが消費されます。そこで、睡眠によって脳を休息することは特に重要になります。
②集中力・学習機能の向上
質の良い睡眠は、集中力・学習機能の向上にも効果が期待できるでしょう。
脳は、睡眠中にその日にあったことや学習したことを整理し、記憶することができると考えられています。
赤ちゃんは良く眠りますよね。それはただ体を休めているだけでなく、睡眠中に学習しているのです。
産まれた時は、何もできなかった赤ちゃんが、1年も経つと自分で歩くことができたり、座ることが出来たり、ご飯やパンが食べられたり、凄い成長ですよね。脳が著しく成長している証です。
いっぱい眠って、いろんなことを学習しているので、睡眠は脳の発達には欠かせないものです。
③ストレス軽減
ストレスの解消法はたくさんありますが、やはり基本は睡眠です。
起きているときには、脳が常に動いていますが、寝ているときには脳も休むことが出来るので、心も体も休まる唯一の時間です。少々のストレスは、日々の質の良い睡眠で解消することができます。
睡眠はストレスを溜め込まないためにもとても大切なものだと言えるでしょう。
④免疫力の向上
質の良い睡眠をとることで、ホルモンバランスが安定し、免疫力回復にも効果が期待できます。
質の良い睡眠を習慣化することで、風邪や感染症などにかかるリスクを低減させ、毎日元気に過ごせることでしょう!
あなたは熟睡できていますか?
寝ようと思ってもなかなか寝付けない、夜中に目が覚めてしまう、朝気持ちよく起きられない、疲れが取れない・・・と悩んでいる方は、熟睡できていないかもしれません。
熟睡できていないと、脳は休むことができず、以下のようなことが起こってしまいます。
- 集中力・思考力の低下
- 昼間に眠くなる
- 疲れやすい
- やる気喪失
集中力や思考力が低下することで、仕事や勉強にも悪影響が及んでしまいます。
さらに、自律神経やホルモンバランスが乱れ、めまいや頭痛などが起こり、ストレスが溜まったり、肌荒れなども起きやすくなってしまいます。
仕事や勉強、運動のパフォーマンスを上げるためにも、健康のためにも、質の良い睡眠はとても重要になります。
あなたは、質の良い睡眠で熟睡できているでしょうか?
睡眠の質をチェック
では、あなたの睡眠の質をチェックしてみましょう。10個の質問から当てはまるものがいくつあるのか数えてみましょう。
- ベッドに入っても30分以上寝付けない
- 寝る前に、スマートフォンやパソコンを見ている
- 寝る時間の1~2時間前に、食事・飲酒をしている
- その日にあった嫌なことや悩み事などを考えてしまう
- 夜中に2回以上目が覚めてしまう
- 起きようと思った時間よりも早く起きてしまうことがある
- 朝起きた時に、すっきりしていないことが多い
- 寝る時間や起きる時間は、バラバラなことが多い
- 日中、太陽の光を浴びることが少ない
- しっかり睡眠をとったつもりでも日中眠くなり仕事や勉強に集中できないことがある
当てはまる数が、多かった人ほど睡眠の質が低下しています。
睡眠に不安があったり、疲れやすかったりしませんか?
このような状態が続くと、仕事や健康にも影響を及ぼしてしまう恐れがあります。
生活習慣の見直しをしてみましょう
特に、就寝前に分泌される「メラトニン」は、副交感神経を優位にし、睡眠を安定させてくれます。
メラトニンは、睡眠ホルモンとも呼ばれています。
明るい光では分泌が減ってしまうので、寝る1~2時間前には部屋を少し暗くしメラトニンをたくさん分泌させることで、スムーズに入眠できるでしょう。
この記事では、睡眠の質を高めるコツも紹介しているので、チェックの多かった人はぜひ最後までご覧ください!
睡眠時間が短くても「質」を上げることはできる!
睡眠は6時間以上とることが理想ですが、仕事に家事に育児に、忙しくて睡眠時間を増やすのは難しい…なんて方も安心してください。
たとえ、睡眠時間が多く取れなくても睡眠の質を上げることが出来るんです!
最初の90分が大事
睡眠の質を上げるというのは、ズバリ「最初の90分をいかにぐっすり眠るか」がカギです!
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- 人の眠りは、「ノンレム睡眠」(脳も体も休める)と「レム睡眠」(身体を休める)の2種類が繰り返されています。
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- 眠りにつくと、まず睡眠全体で最も深い眠りに入ります。これが「ノンレム睡眠」です。
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- この最も深い眠りが、睡眠の質を高める上で最も重要になります。
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- ここでしっかりと深く眠ることができれば、その後の睡眠もスムーズになります
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- 最初の90分でちゃんと眠れれば翌朝すっきり、イキイキと活動できるでしょう!
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- その後90分くらいに「レム睡眠」がやってきます。
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- 「レム睡眠」のレムとは急速眼球運動の略で、まぶたの下で眼球が動いていて、体は休んでいる状態ですが、脳は覚醒時に近い状態にあります。
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- 夢を見るのはこのレム睡眠の時です。
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- レム睡眠では記憶や感情を整理し、固定・消去を行っています。
- レム睡眠をしっかりとることが出来れば、記憶力の向上や学習能力の向上に効果が期待できると言えるでしょう。
それでは、睡眠の質を上げるコツを、4つの方法別にして20個紹介するので、ぜひご覧ください。
睡眠の質を高めるコツ①「リラックス法」
ぬるめの入浴でリラックス
ぬるめのお湯(36~38℃程度)にゆったりとつかることで、副交感神経が働き、リラックスできます。42℃以上の熱いお湯だと、交感神経が優位になり、脳が冴えてしまい寝つきが悪くなってしまう恐れがあります。
また半身浴も手足がしっかり温まり、おすすめです。長風呂をする場合は、就寝2時間前くらいに上がっておくのが良いでしょう。
音楽を聴く
好きな音楽を聴くとリラックスできますよね。
リラックスや睡眠を目的とした音楽もあるので、CDやYOUTUBEで探してみるのもおすすめです。
寝る1時間前にはスマホもパソコンもオフ
スマホやパソコンの画面から出ているブルーライトは、交感神経を優位にするので、就寝前にはオフにしましょう。
寝室の明かり・室温を調節
就寝の前には、静かで、暗い部屋の環境が望ましいです。寝やすい室温にすることも大切です。夏場などは、暑くて目が覚めてしまうことで、睡眠の質が低下してしまいます。
寝室の空気を毎日入れ替えるのも効果的でしょう。
睡眠のリズムを作る
毎日同じ時間に寝て起きるという規則正しい生活は、リズムが整い、質の良い睡眠にもつながるので、理想です。
明日楽しいことがあると思って寝る
悩みごとばかりを考えていると、なかなか寝付けない・・・なんて経験がある方も多いのではないでしょうか。私もあります…。
そんなときには、楽しみなことを考えましょう。そうすれば、リラックス効果も期待でき、ぐっすり眠れて、質の良い睡眠につながります。良い夢も見ることができるかも・・・!
睡眠の質を高めるコツ②「食事法」
就寝3時間前には、夕食を済ませておく
寝る直前に夕食をとってしまうと、消化するため寝ている間にも胃や腸が動き、脳や体も休まらず、睡眠の質も低下してしまいます。
また、寝ている間はカロリー消費されないので、余分なものが蓄積されやすくなります。ダイエットをしている方も就寝直前の夕食は避けましょう。
さらに、脂肪分の多い肉類や揚げ物は、消化に時間がかかってしまうので、夜はなるべく避けるようにしましょう。
温かい飲み物で眠気を促す
寝る前に、温かいハーブティーやホットミルクなどを飲むのは、ゆったりリラックス気分が生まれるので、おすすめです。
はちみつ生姜湯も体がポカポカするので、眠気を誘ってくれることでしょう。
コーヒーや紅茶は、カフェインが含まれており、目が覚めてしまうのでNGです。
寝る前にお酒はNG・・・・でもこれを守ればOK?
お酒を飲むと、体内でアルコールが分解されてアセトアルデヒドという物質が発生し、睡眠の質を低下させ、眠りを浅くしてしまうことがあります。
またお酒の利尿作用によりトイレが近くなったり、脳が興奮して、夜中に目が覚めてしまい、深い眠りができなくなってしまうこともあります。
しかし、お酒はリラックス効果もあり、眠りにつきやすいというメリットもあります。
ただしそれは、適量を守った場合です!適量とは、個人差や体調によっても異なりますが、ビール中瓶1本程度、日本酒1合程度を目安にすると良いでしょう。
お酒を飲むときには、「適量を就寝3時間前までに」済ませるのが良いでしょう。
おすすめの食事メニュー
質の良い睡眠には、アミノ酸の「グリシン」を摂取すると良いでしょう。
グリシンは、入眠をスムーズにし、深い睡眠へと導いてくれます。睡眠改善のサプリメントにもグリシンを含むものが多いです。
グリシンは、ゼラチン、牛すじ、エビ、イカ、カニなどに多く含まれています。豆腐などの大豆製品もおすすめです。
おすすめレシピ
おすすめレシピは、えび豆腐の生姜あんかけです。
出典:http://fukurou-mama.com/
●水と鶏がらスープと酒と塩コショウを煮立てます。
●えびと生姜を入れます。
●再度煮立ったら豆腐を入れ、片栗粉でとろみをつけて、出来上がりです!
グリシンの多いエビや豆腐と、身体を温めスムーズな入眠に誘う生姜で、睡眠の質もアップできますよ。
睡眠の質を高めるコツ③「運動法」
運動習慣を身に付ける
運動習慣のある人には、不眠が少ない傾向にあります。睡眠の質を上げるためには、習慣的な運動が効果的です。
有酸素運動のような強度が低い運動が良いです。
ウォーキングや水中ウォークは、おすすめです。
ヨガやストレッチ
ゆったりと筋肉を伸ばすヨガやストレッチを取り入れてみましょう。
寝る前に行うとリラックスでき、副交感神経が優位になり、ぐっすり寝ることが出来るでしょう。
腹式呼吸を意識して行うと自律神経のバランスも整い、より睡眠の質アップが期待できます。
寝る前のヨガでおすすめなのは、「シャバアーサナ」です。
就寝前の激しい運動はNG
激しい運動をすると交感神経が優位になり、脳を興奮状態にしてしまうので、なかなか寝付けない原因になってしまいます。
就寝前に心拍が上がってしまう運動は、避けましょう。
睡眠の質を上げるコツ④「グッズ」
寝具を選ぼう
枕・ベッド・マットレス・ふとんなどの寝具選びも大切です。
マットレスは、低反発マットレスや高反発マットレスなど様々なものが販売されているので、自分に合ったお気に入りのものを選び、ぐっすり眠りましょう。
枕やふとんなどは、吸湿性と通気性が重要です。
また、寝ているときには汗をかいているので、こまめに洗濯して清潔を保つことも大切です。
寝る時の服装も大事
寝る時に着るパジャマも重要です。締め付けない、ゆったりしたものが良いでしょう。
季節に合わせて、素材や機能を選ぶと良いです。
アロマ
アロマは、香りで脳に働きかけ、身体をリラックスさせ、副交感神経を優位にしてくれる効果が期待できるでしょう。
火やアロマの機械などがなくてもアロマオイルをコットンやティッシュに少し染み込ませて、ベッドの傍に置いておくだけでもほのかな香りでリラックスできるでしょう。
アロマスプレーというものもあり、寝具や室内に吹きかけるだけで楽しむことが出来ます。
フローラルな香りで定番のラベンダーやオレンジやレモンの香りのベルガモットがおすすめですよ。
入浴剤
疲れているときなどには、お風呂に入浴剤を入れると、よりゆったりとした気持ちになれ、リラックスでき、ぐっすり眠れるでしょう。
入浴剤にも種類がたくさんあるので、「疲労回復したい人」「身体を温めたい人」「肩こりにお悩みの人」「乾燥を防ぎうるおいのある肌を目指したい人」「ぐっすり眠りたい人」などなど、それぞれのお悩みにあったものを見つけてみると良いでしょう。
ウェアラブル活動量計
運動しているときだけでなく、歩行中や家事、仕事をしている時などの活動から一日の消費カロリーを計測してくれるものです。ダイエットにも有効ですね。
心拍計を内蔵しているものもあり、睡眠の状態の把握にも役に立ちます。入眠した時間、起きた時の時間、睡眠の深さ、レム睡眠・ノンレム睡眠なども分析できます。
睡眠を見直すことができ、より質の高い睡眠を目指せるでしょう。
スマートフォンアプリ
睡眠状態をチェックできるアプリもあります。
無料版でも睡眠のリズムが把握できたり、入眠に良い音楽を聴くことが出来たり、いびきや寝言を録音してくれたり、様々な機能があるアプリが多々あります。スマートフォンは凄いなぁと感じますね…。
ぜひお試しされてみてはいかがでしょうか?
サプリの活用
毎日の睡眠に悩んでいる方や日中の眠気によりパフォーマンスの低下が気になる方は、サプリメントでの摂取もおすすめです。
「グリシン」が含有されているものがおすすめですよ!
アスリートも睡眠を重要視している!
アスリートは睡眠を重要視してます。
アメリカのスタンフォード大学で行われた研究によると、バスケットボール部の選手に1日10時間睡眠を推奨したところ、翌日の練習でフリースローがよく入るようになったなど、競技パフォーマンスの向上が見られました。
実際の選手の睡眠時間は、平均8時間20分でしたが、睡眠を積極的にとることでスポーツのパフォーマンスが上がると期待できるでしょう。
さらに、2012年に味の素と日本オリンピック委員会(JOC)がアスリートを対象に行った体調管理に関してのアンケートでは、「しっかり眠る」を上げたアスリートが84.5%に上りました。
また平均睡眠時間は8時間4分とっていることが分かりました。
2010年NHK国民生活調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間14分だったので、アスリートは睡眠を多くとっていることが分かります。
質の良い睡眠を意識的にとることで、競技パフォーマンスのアップやコンディションを整え集中力・やる気のアップにつながるのでしょう。
まとめ
質の良い睡眠を習慣にし、仕事・勉強・スポーツの効果をUPさせましょう!
質の良い睡眠は、毎日元気に過ごすためだけでなく、仕事・勉強・スポーツの効率も上げてくれるでしょう。
「仕事で忙しい」「寝る時間がもったいない」などで睡眠を後回しにせず、今回紹介した質の良い睡眠のコツを参考に、睡眠について見直してみませんか。
質の良い睡眠が習慣化すれば、仕事でも勉強でもスポーツでも良い結果が出ると期待できますよ!
鈴木那々子●文(管理栄養士)