足がつる原因は病気かも?治し方と予防のための栄養と食べ物の摂り方
足がつるというのは多くの人が経験のある事かと思いますが、どんな事が体に起こっているのでしょう?
何が原因なのか、どのような対策が有効なのか。
日常的に起こりやすいこの足がつるという事について解説していきます。
足がつるとはどんな状態
足がつった時ってその部分が非常に硬くなっているかと思います。
つった時は筋肉が急に異常な収縮を起こしている状態、または痙攣している状態です。
普段、筋肉は脳からの指令を受け、神経を通して収縮させています。
つった時というのは自分の意思とは反して強い収縮を起こしている状態となります。
足がつった状態のことを「こむらがえり」ともいいますが、医学的には有痛性筋痙攣や筋スランプともいいます。
足がつる原因
実は足がつる原因というのはまだ医学的にもよくわかっていません。
いつくかの説があるので有力といわれている原因をいくつか挙げていきます。
ミネラル、特にマグネシウムが不足している
ミネラルとはカルシウムやナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの栄養素で体の機能を維持するための重要な栄養素です。
その中でもマグネシウムは筋肉を正常に動かす作用、筋肉を緩める作用があります。
このマグネシウムが不足していると筋肉の動きに異常が生じやすく足がつる原因となっているのではないかといわれています。
筋肉の疲労
運動などによって筋肉を使いすぎると疲労物質が溜まった状態となり、先ほどあげたミネラルの働きがうまくいかなくなって足がつる原因といわれています。
水分が不足している
水分が不足している、つまり脱水状態で血流が悪くなっている状態です。筋肉に十分な血流がいかなる事も足がつる原因といわれます。
冷え
冷えは体の末端に起こりやすいですが、冷えによって血流が悪くなるためこれも足がつる原因といわれています。
妊娠中は足がつりやすくなる⁈
妊娠中期から後期にかけて足がつりやすくなるという声をよく聞きます。
原因として考えられるのは、体重が増えた事による足への負担、胎児に栄養や血液が回るためといわれています。
お腹が大きくなる事によって身体の重心位置が変わる事が大きな原因ではないかと考えられます。
お腹が前に出ると体重が前にかかるため、前にバランスが崩れやすくなりますよね?
重たい荷物などを前に抱えて立つのと同じイメージです。
何も筋肉が働かないとそのまま前に倒れてしまいますが、ふくらはぎや太ももの後ろの筋肉が倒れないように活動する事でバランスを保つようになります。
そのためお腹が出てくれば出るほどふくらはぎや太ももの後ろの筋肉がより活動するため疲労を起こし、足がつるのではないかとも考えられます。
足がつる症状の治し方
足がつったらまずストレッチ!
足がつった状態は筋肉が過剰に収縮してます。
その状態を解消するには収縮と逆方向に伸ばしてあげれば良いのです。
つまり、つっている筋肉をストレッチする事で解消されます。
以下に部位ごとのストレッチ方法を紹介していきます。
①ふくらはぎがつった時のストレッチ
足を伸ばしてつま先を手で持ち、身体の方へ引き寄せます。
身体が硬い人や妊娠中でお腹が大きい人の場合はタオルなどを足の裏に引っ掛けると良いでしょう。
②太もものうらがつった時のストレッチ
座った状態で膝を伸ばし、前に体を倒していきます。背中が丸まらないようにしましょう。
寝た状態で伸ばす足を上げて身体に引き寄せていきます。
こちらもタオルなどで代用しても良いでしょう。
③すねがつった時のストレッチ
つま先を下に向けるように伸ばします。
親指を曲げるとより効果的です。
④太ももの前側がつった時のストレッチ
膝を曲げて身体を後方に倒していきます。
横向きに寝た状態やたった状態でも良いでしょう。
⑤足の裏がつった時のストレッチ
足の指を反らす方へ伸ばします
栄養摂取
足がつるのはミネラルをはじめとした栄養素が不足するのが原因といわれます。
その中でも代表的な栄養素を紹介します。
マグネシウム
マグネシウムは筋肉を緩める働きがあり、不足すると足がつりやすくなる原因といわれます。
マグネシウムを多く含む食材
●海藻類
●ナッツ類
ビタミンB1
ビタミンB1が不足すると筋肉が疲労しやすいといわれ、足がつりやすくなる原因の1つといわれます。
ビタミンB1を多く含む食材
●牛乳
●豚肉
●卵
●豆類
タウリン
アミノ酸の一種であるタウリンが不足する事も筋肉の疲労を引き起こすため、足がつりやすくなる原因の1つといわれます。
タウリンを多く含む食材
●タコ
●ホタテ、アワビなどの貝類
入浴で温めて血行を改善する
足がつる原因として冷えによる血行不良も原因とされます。入浴してしっかりと温まり血行を良くする事も予防となります。また夏場はクーラーで冷えている上にシャワーで済ます人も多いかと思いますが、これも足がつる原因となってしまいます。
こまめな水分補給を
足がつる原因として水分不足も挙げられます。特に夜間足がつりやすい人は、寝る前の水分補給が不十分である事も原因にあげられます。 こまめに水分補給する事を心がけましょう。
十分な睡眠と休息を
足がつる原因として筋肉の疲労もあげられます。私の実際の経験上、睡眠不足でサッカーの試合をしたりすると足がつりやすい事が多かったです。疲労を蓄積させないようにしっかりとした休息を取る事も大切です。
もしかしたら重大な病気が原因となっている事も⁈
足がつる原因は今までのあげたような事がほとんどですが、頻回に起こったりする場合は以下のような病気が原因となっている事もあります。
足がつるのは病気?何科を受診したら良い
対処法や予防をしても頻回に足がつる症状が現れる場合は医療機関への受診をした方が良い場合があります。
もっとも良いのは脳神経外科ですが、症状によっては内科や整形外科への受診が良い場合があります。
足がつる以外にみられている症状として注意した方が良いものを挙げていきます
内科受診が良い
●喉が乾く、手足が痺れる場合
⇒糖尿病である可能性があります。
●むくみが強い、尿が出にくい
⇒腎臓の疾患である可能性があります。
●足先の感覚が鈍くなったり、ひどく冷える
⇒下肢静脈瘤、閉塞性動脈硬化症の可能性があります。
脳神経外科受診が良い
●一方の手足が動かしにくい、感覚が鈍い、言葉の呂律が回りにくい
⇒脳梗塞の可能性があります。
整形外科受診が良い
●休み休みでないと、長距離を歩く事が出来ない。前かがみで歩くと長距離歩ける。
⇒腰椎脊柱管狭窄症である可能性があります。
脊柱管狭窄症の治し方を参考にして下さい。
●腰痛、お尻や足に痺れがある
⇒腰椎ヘルニア、坐骨神経痛である可能性があります。
坐骨神経痛の治し方を参考にして下さい。
これらのように足がつる症状が繰りかえし生じる場合、他の症状がみられる場合は別の病気が隠れている事もあるので医療機関への受診をおすすめします。
これらの病気のほかに、服用している薬が影響している場合でも足がつる場合もあります。
特に高血圧、脂質異常症、ぜん息、利尿剤、ホルモン剤などを服用しているときは、医師に足のつりやすいという事を伝えると良いでしょう。
まとめ
●足がつる原因は筋肉の疲労、水分不足、ミネラルなどの栄養不足、血行不良などが挙げられる。
●対処法はストレッチ、水分補給、栄養補給などがある。
●重大な病気が隠れていることもあるため繰り返し起こる場合は医療機関への受診をした方が良い