栄養士が教える便秘の解消方法!効く食べ物・ダメな食べ物8選
B!
この記事を読んでいるひとは
お通じの調子が悪い悩んでいるのでは無いでしょうか?
シンドイですよね。
即効性のある食べものはないのか?
考えてしまいますよね。
そんな方に便秘に効く食べ物を教えますね。
便秘となる原因は?
まずは、便秘となる原因についてご説明していきます。
便秘は、機能性便秘3種類と器質性便秘の4種類に分けられ、それぞれ原因が異なります。
4種類の便秘について、詳しく見ていきましょう。
機能性便秘①弛緩(しかん)性便秘
水分不足や運動不足、食物繊維の摂取不足、ダイエット、腹筋の低下などによって、大腸の運動機能が低下するために起こります。
出産回数の多い女性や高齢者に多く見られるタイプで、最も頻度が高いです。
食欲低下やお腹の張り、残便感などの症状が見られます。
機能性便秘②痙攣(けいれん)性便秘
ストレスや過敏性腸症候群などによって、腸管が過度に緊張した状態となるために起こります。
便秘と下痢を交互に繰り返すことが多く、食後に下腹部の痛みや残便感といった症状が見られることもあります。
機能性便秘③直腸性便秘
直腸(便排出の直前の場所)に便が達しても排便反射が起こらないことによって、便がうまく排泄できなくなるために起こります。
排便を我慢する習慣がある人によく見られるタイプです。
器質性便秘
腸の疾患であったり、先天的大腸過長症であったりして通過障害が生じることによって起こります。
原因となる疾患が治れば便秘は改善されますが、治る見込みがない場合は、便秘とうまく付き合っていく必要があります。
便秘の時の食事のポイント
便秘の時の食事のポイントは4つがあります。
・1日3回、規則正しい食事をとる
・2種類の食物繊維をしっかりと摂る
・ご飯は玄米を
・十分な水分摂取をする
1日3回、規則正しい食事をとる
毎日同じ時間にきちんと食事をとることで、腸が活発に動きやすくなります。
特に、朝は排便が促されやすい時間帯であるため、朝食をしっかりと食べるようにしましょう。
2種類の食物繊維をしっかりと摂る
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。
水溶性食物繊維
腸内でゲル状の柔らかい便を作り出し、排便しやすくしてくれます。
こんにゃく、昆布、ひじき、ワカメ、果物といった食品に豊富です。
不溶性食物繊維
胃や腸で水分を吸収して膨らみ、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を促進します。
根菜類、きのこ類、緑黄色野菜、穀類、豆類、イモ類といった食品に豊富です。
2種類の食物繊維はそれぞれ働きが異なります。
バランスよく摂取する必要があります。
水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2となるように摂取するのが理想です。
ただし、不溶性食物繊維を摂りすぎると便の水分が吸収されてしまい、便が硬くなって便秘の症状が悪化する可能性があります。
不溶性食物繊維の摂りすぎには十分注意しましょう。
1日あたりの食物繊維の摂取量は、18歳以上で男性20g以上、女性18g以上が目安とされています。
便秘でお悩みの方は、目安量より5g多く摂取することを心がけましょう。
ご飯は玄米を
白米よりも玄米の方が、食物繊維を豊富に含みます。
玄米はぬか層や胚芽などが取り除かれる前段階の米であるため、非常に栄養価が高いのです。
白米と玄米の、100gあたりの食物繊維の含有量を比較すると、白米が0.3g、玄米が1.4gとなっており、約4倍ほどの差があります。
ですから便秘の時には玄米食とするのがおすすめです。
十分な水分摂取をする
水分摂取が少ないと、便が硬くなって便秘になりやすくなります。
便秘の症状がある場合には、いつもより多めに水分を摂るようにしましょう。
特に、夏の時期には汗をかいて出ていく水分が多いため、こまめに飲むようにしてください。
便秘に効く食べ物
すぐにでも便秘を解消したい。
便秘に効く即効性のある食べ物を知りたい。
そんな方のために便秘改善に効果的な食べ物をご紹介していきます。
便秘に効く食べ物①発酵食品
納豆や漬物、味噌、ヨーグルト、チーズなどの発酵食品には、納豆菌や麹菌、乳酸菌などの菌が豊富に含まれています。
これらの菌は腸内の善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やすとともに悪玉菌を撃退して、腸内環境を整えてくれます。
便秘に効く食べ物②りんご
りんごにはペクチンという水溶性食物繊維が含まれています。
ペクチンは、腸内のビフィズス菌などの善玉菌のエサとなり、善玉菌を活発化させて腸内環境を整えてくれます。
ペクチンは皮に豊富に含まれているため、皮をむかずに丸ごと食べるのがおすすめです。
便秘に効く食べ物③バナナ
バナナには、食物繊維が含まれていることに加えて、オリゴ糖が豊富に含まれています。
オリゴ糖は有機酸という、乳酸や酢酸などの酸を作る成分であり、オリゴ糖を摂取することで腸内が酸性に傾きます。
すると、悪玉菌が増えにくくなり、腸内環境が整えられるのです。
便秘に効く食べ物④プルーン
プルーンには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれていることに加え、「糖類下剤」という下剤に使用される成分であるソルビトールが含まれています。
ソルビトールは甘味成分で、大腸において便から水分が吸収されるのを防ぎ、柔らかい便を保つ働きをします。
便秘に効く食べ物⑤オリーブオイル
オリーブオイルに含まれるオレイン酸は、小腸内で消化吸収されにくく、大腸を刺激して排便を促します。
さらに、油分であるオリーブオイルは潤滑油となって、便がスムーズに送られる手助けをしてくれます。
便秘に効く食べ物⑥腸を刺激する食品
香辛料やアルコ-ル、炭酸飲料には腸を刺激する作用があり、排便を促してくれます。
便秘の時には、適度に摂取するのがおすすめです。
コンビニでも買える便秘に効く食べ物
便秘の時にコンビニで買える、おすすめの食品もありますよ。
・ヨーグルト
・チーズ
・納豆
・キムチパック
・漬物
・海藻サラダ
・味噌汁
・おからのお惣菜
便秘の時に注意する食べ物
便秘の時には、症状を悪化させないために、摂取に注意していただきたい食べ物がいくつかあります。
肉
肉を多く食べると腸内で悪玉菌が増え、腸内環境が乱れやすくなります。
また、悪玉菌は有害な物質をつくって、腐敗臭のような匂いを放つため、便の匂いがきつくなることも考えられます。
体を冷やすもの
体を冷やすものを食べると血流が悪くなり、胃や腸が動きにくくなって便秘が悪化しやすいです。
夏場は特に、冷たいものを多く食べがちであるため、注意しましょう。
もし冷たいものを食べた場合は、食後に温かい飲み物などを飲んで、体を温めることをおすすめします。
タンニンを含むもの
タンニンには、便を固めて排便を抑制する作用があるため、下痢を止める薬に使用されることもあります。
タンニンは、お茶や柿、ココアなどの食品に多く含まれており、これらの食品は便秘の症状がある際には控えた方がよいでしょう。
まとめ
今回は、便秘の時の食事のポイントや活用する食べ物について、詳しくご説明してきました。
便秘になりやすいと感じている方やひどい便秘に悩んでいる方は、意識して毎日の生活に取り入れてみてくださいね。
すぐに便秘改善の効果が実感できるとは限らないため、長く続けて少しずつ腸内環境をよくしていきましょう。
食事内容の見直しに加えて、きちんと排便の習慣をつけることや規則正しい生活を送ること、適度に運動することなども意識することで、さらに便秘改善されやすくなります。
このようなことを意識しても一向によくならず、便秘の症状があまりにも長く続いている場合には、病院での診察を受けることをおすすめします。
小川真美(栄養士)●文