最短でマッチョに!栄養士がこっそり教える筋肉をつける食べ物27選!
筋肉をつけたい!!スポーツジムで毎日汗を流し筋トレをしている人は多いと思います。
だけど、肝心の食事はどうしてますか?
コンビニで買って食べたりしませんか?
そんな食生活では、せっかくトレーニングをしても思うように筋肉はつきません。
今回は、そんな筋肉をつけたい人の為の理想的な食事を教えます。
筋肉をつける食べ物!まずはタンパク質
筋肉をつけるためにトレーニングしている時に、どの位のタンパク質を摂れば良いのでしょうか?筋力トレーニングをしている時は、体重(kg)の2倍のタンパク質を摂るのが基本です。
今回は体重75kgのA君の場合に必要なタンパク質を例にしてみましょう。
体重75kgのA君が1日で必要なタンパク質
75(kg)×2(g)=150g
タンパク質を多く含も食品は「肉・魚・卵・大豆製品・乳製品」です。これらを「タンパク質性食品」と呼びます。タンパク質はこれらの食品だけに入っているのでありません。お米や野菜などの食品にも含まれています。
先ほどの体重75gの人の場合、1日に摂りたいタンパク質量150gの内、50g程がタンパク質性食品以外にから摂るタンパク質です。残り100gは、どの食品をどれだけ摂ったら筋肉が作られるでしょうか?
食べる機会が多いタンパク質性食品15品を例に100gを摂る組み合わせ例をお教えします。
筋肉をつける食べ物・肉類
肉はこれを食べろ!
1・鶏胸肉(皮なし)
2・豚もも肉(赤身)
3・豚ひき肉
4・牛もも肉(赤身)
5・牛ひき肉
よく食べる肉類の内、同じ100g食べるのならば、鶏胸肉が一番効率よくタンパク質を摂取できます。タンパク質中身(アミノ酸バランス)は、どの肉でもバランス良く含まれているので問題ありません。
お肉は脂身が少ないものを選んだほうが、効率よくタンパク質を摂ることができ、筋肉に変わります。
ひき肉はさまざまな料理に使われていますが、他の肉の部位と比べてタンパク質量はだいぶ減ります。
その分、ひき肉は脂が多いのが特徴です。ひき肉はお店によって脂身の多い肉を使っていたり、赤身の多い部位を使っていたりさまざまです。できるだけ赤身の多い部分のひき肉を使った方が良いですね。
筋肉をつける食べ物・魚類
魚はこれを食べろ!
6・鮭
7・サバ
8・シーチキン水煮
9・かまぼこ
鮭1切れは、鮭弁当のなどに入っている程度の量です。肉に比べてタンパク質量が少ないように感じますが、筋力アップをしようとしている時には、鮭1切れでお腹が満足することはありませんね。
サバの半身は、定食などでサバの塩焼きや味噌煮として食べられる量です。
肉を食べないと筋力が付かないと思われがちですが、魚も十分筋力が付く食べ物です。
筋力をつけようと肉ばかり食べていると、飽和脂肪酸(肉の脂)もたくさん摂る事になるので、血中のコレステロールや中性脂肪を上げてしまう事があります。
「トレーニングしている=健康ではない」のです。魚には不飽和脂肪酸が多いので、血中のコレステロールや中性脂肪を下げる働きをします。なので、時々魚を食べるようにしてバランスを取りましょう。
筋肉をつける食べ物・卵
10・卵
卵白と卵黄のタンパク質の量を表で説明します。
卵はとても手軽に食べられるたんぱく質性食品ですね。朝ごはんや夜食に食べる人も多いと思います。
卵には脂がほとんどなく、筋肉をつくるには適しています。卵黄の方がタンパク質やビタミンなどの栄養素が多いのが特徴です。
卵を食べ過ぎると血中コレステロールが高くなると言われてます。卵には(特に卵黄)、コレステロールが多く含まれています。
しかし、食事から多くコレステロールを摂っても、血液に直ぐに反映されるものではありません。
卵を1日にたくさん(10個まとめて食べるなど)しなければ問題ありません。手軽に食べられるので、タンパク質性食品の1つとして取り入れたい食品ですね。
筋肉をつける食べ物・大豆製品
大豆製品はこれを食べろ!
11・木綿豆腐
12・絹豆腐
13・豆乳
14・高野豆腐
大豆製品は、日本人に馴染みのあるタンパク質性食品です。あっさりしている食品ですが、意外とタンパク質量が多いのです。
そして、何よりも肉や魚と比べて一番安価な食品です。大豆製品はこの他に、きな粉や高野豆腐や納豆などさまざまです。
大豆をぎゅっと凝縮した製品が一番タンパク質量が多くなり、凍り豆腐で8.6gあり、積極的に取り入れたいですね。
筋肉をつける食べ物・乳製品
乳製品はこれを食べろ!
15・牛乳
16・チーズ
17・ヨーグルト
乳製品は、取りやすいタンパク質性食品です。タンパク質量だけで見ると、牛乳より豆乳の方がやや多いです。しかし、牛乳にはカルシウムが多く含まれているので、その点から見ても取っておきたい食品です。
牛乳をさらにギュッと固形化した食品であるヨーグルトやチーズの方が、さらにタンパク質量は多くなります。
筋肉をつける食事メニュー
「タンパク質を1日150g摂って下さい」とは誰だって言えることです。それを毎日の食事でどのように無理なく達成できるかを考えるのが栄養士の仕事と言えます。では、1日のモデル例を見てみましょう。
タンパク質を150gとる為の1日のメニュー
★朝食 : サンドイッチ・牛乳
★昼食 : 鯖の味噌煮・ご飯・味噌汁・サラダ・漬物
★夕食 : 鶏のから揚げ・ご飯・おひたし・果物
★夜食 : 豆乳
このメニューの栄養を表にまとめてみました。どれ位のタンパク質を食べることができるでしょうか?
[table id=31 /]合計で158gのタンパク質量になります。
夜食に豆乳を飲む理由
睡眠中は成長ホルモンが分泌されるので筋肉が付く時間帯です。
なので、夜食として豆乳を飲み、筋力アップを促します。朝食に牛乳200ml飲みますが、筋肉トレーニングをするならば、この牛乳をトレーニング後にしてもいいですね。
タンパク質はさまざまな食品から食べよう
このメニューを見ても判る通り、3食全てにタンパク質性食品を入れています。どこかの食事を欠食したり、菓子パンとコーヒーだったり、ラーメンだけの食事などをしてしまうと、タンパク質量をクリアすることが難しくなります。
仕事上、どうしても食べられない等の場合は、一部サプリメントを使うのも仕方ありませんが、通常の食品だけでも十分クリアできるのです。
筋肉を作るために、鶏胸肉が最も脂が少なく適していますが、そればかりをガツガツ食べ続ける必要はありません。筋肉を作るのに適したタンパク質性食品はこんなにあります。
さまざまな食品を摂ることは、ビタミン・ミネラルを偏りなく摂ることができるので、さまざまな食品から摂るようにしたいですね。
[voice icon="https://sportsnomori.com/wp-content/uploads/2016/12/baseball_boy.jpg" name="Aくん" type="r fb"]タンパク質だけ食べれば筋肉がつくの?大丈夫??[/voice]筋肉をつける食べ物・ビタミン
筋肉はタンパク質だけで出来るのではありません。ビタミンも非常に重要な栄養素です。
筋肉をつける食べ物・ビタミンB1
ビタミンB1はこれを食べろ!
18・豚ヒレ肉
19・玄米ごはん
20・うなぎ
ビタミンB1は、糖質をエネルギーにする時に必要なビタミンです。それなのに、なぜ筋肉をつけるのに必要なのでしょうか?
人間の体は、エネルギーを持つ3つの栄養素「糖質・脂質・タンパク質」のうち、糖質を主なエネルギー源とします。
なので、糖質をきちんとエネルギーになるようにしておかないと、脂質やタンパク質をエネルギーとして使ってしまうので糖質をしっかり摂り、糖質をエネルギーに変えるビタミンB1を摂らないと筋肉は上手く作られないのです。
最近、糖質をとても悪者をのように糖質を極限まで減らしたダイエットなども流行していますが、それはもともと糖質を摂りすぎる傾向にあった人が、糖質を一時的に極限まで減らして脂肪をエネルギー源として使い、タンパク質をたくさん摂って筋肉をつける方法です。
あくまでも一時的だから上手くいくのです。なので、体が理想になったならば、必ず糖質を必要量取らなくてはいけません。そうしないと、脂肪が無くなった体から、今度は筋肉を壊してエネルギーを作り始めることになるのです。
1日に必要なビタミンB1の量
成人男性(18~49歳)で1.2~1.4mg/日
成人女性(18~49歳)で0.9~1.1mg/日
ビタミンB1は腸内細菌が合成できないビタミンでもあるので、食事からしっかり取る必要があります。
ビタミンB1が多い食べ物の代表は「豚肉」です。特に、豚の赤身の多く含まれています。
ハムやベーコンにも多いのですが、ハムやベーコンなどの加工肉には、食塩も多く消化も悪いのであまりおすすめしません。
玄米ごはんにも、多くのビタミンB1が含まれています。同じように、ライ麦などの精製しなてない穀類にも多いのが特徴です。
ビタミンB1が多く含まてている食品は、その他にも、すっぽん・ドリアン・フナ・鯉など、なかなか日常生活では摂りにくい食品に多いのです。
なので、十分な量が摂取しにくい栄養素でもあります。筋肉をつけるために鶏肉が肉のメインとなりがちですが、豚肉も取り入れたいですね。
筋肉をつける食べ物・ビタミンB6
ビタミンB6はこれを食べろ!
21・まぐろ
・鯖
23・バナナ
ビタミンB6は、タンパク質の合成に働くビタミンです。タンパク質をしっかり摂っても、体の中でアミノ酸まで分解され、筋肉に再構築されるためには、ビタミンB6が必要です。
ビタミンB6は、腸内細菌で合成できるビタミンなので、足りなくことは多くありません。
しかし、抗生物質(ひどい風邪などで処方される薬ですね)などを長期で使用していると、足りなくなる時があります。
1日に必要なビタミンB6の量
成人男性(18~49歳)で1.2~1.4mg/日
成人女性(18~49歳)で1.0~1.2mg/日
ビタミンB6を多く含む食材は、かつお、まぐろ、鯖などの魚類に多く含まれています。また、牛レバー、鶏ささみにも含まれています。
意外と多いのがバナナです。糖質としてバナナを朝食の定番としている人も多いですね。バナナはビタミンB6の補給源としておすすめです。
筋肉をつける食べ物・ビタミンD
ビタミンDはこれを食べろ!
21・鮭
22・舞茸
23・しらす
ビタミンDは骨を丈夫にさせるビタミンです。その他に、ビタミンDは筋肉の合成を加速する働きがあるのです。なので、筋力アップしようとしている人にとっては、欠かせないビタミンとなります。
ビタミンDは食事からも摂りますが、コレステロールが体で作られる時に、皮膚に日光(紫外線)が当たることでも作られます。よほど昼夜逆転の日光に一切当たらない生活をしていない限り、不足しない栄養素です。
1日に必要なビタミンDの量
成人男性(18~49歳)で5.5μg/日
成人女性(18~49歳)で5.5μg/日
ビタミンDは油溶性ビタミンなので摂り過ぎると体から排泄されません。サプリメントを使用してビタミンDを取る場合には、使用量を守ることが大事です。
食事からのビタミンDは、入っている食品にはたっぷり入っているのですが、入っていない食品には全く入っていない極端な栄養素です。
しらす、鮭などの魚類に多く、きくらげや舞茸などのキノコにも含まれています。鮭は通年通してどこでも買うことができ、使い勝手のいい魚ですので、ビタミンDの補給におすすめです。
筋肉をつける食べ物・カリウム
カリウムはこれを食べろ!
24・パイナップルジュース
25・じゃがいも
カリウムは、高血圧に関わる栄養素としてしている人も多いかと思います。カリウムの働きとして、血圧を下げる効果は大きな働きです。しかし、カリウムの仕事はそれだけではないのです。
グルコースやアミノ酸などの栄養素は、細胞内に取り込まれる時にカリウムの力を借りて入ります。そして、細胞内でできた老廃物がカリウムの力で細胞外に出されるのです。
なので、カリウムがないと、細胞内にエネルギーやタンパク質の素になるアミノ酸が入っていかないので、動けないし、筋肉も作られないのです。
カリウムは、ちょっとしたことで体の外に出てしまう栄養素です。強いストレスがかかった時や、下痢が続いたときコーヒーやアルコールの摂り過ぎなどでカリウムは体から出ていってしまいます。なので積極的に摂りたい栄養素です。
1日に必要なカリウムの量
成人男性(18~49歳)で3000mg/日
成人女性(18~49歳)で2600mg/日
カリウムは野菜や果物に多く含まれています。しかし、カリウムは水に溶ける性質があるので、野菜のカリウムを十分摂るには、生で食べるか電子レンジでの加熱が適しています。
また、海藻なども多く含まれており、比較的摂りやすい食品です。また、納豆やききな粉など大豆そのものを食べる食品にも多いです。果物はバナナ、アボカド、みかんなどの柑橘類に多いです。
缶詰にしてしまうとカリウムは減ってしまいます。野菜では、じゃがいもなどのイモ類に多いのがポイントです。
最もおすすめなのは、果物ジュースです。毎日取り入れやすいですね。ジュースはできるだけ果汁の多いものを選びましょう。
筋肉をつける食べ物・マグネシウム
マグネシウムはこれを食べろ!
26・アーモンド
27・木綿豆腐
マグネシウムはトレーニングを積み重ねている人に不足が見られる栄養素です。筋肉の収縮やエネルギー産生に関わる栄養素で、特に脂肪が燃焼する時に使用されます。さらに、細胞分裂に関わる栄養素ですので、筋肉が増える時には必ず必要になります。
マグネシウムはアルコールやストレスで消費される栄養素でもありますので、トレーニングでストレス発散している人などは注意が必要ですね。
1日に必要なマグネシウムの量
成人男性(18~49歳)で280~370mg/日
成人女性(18~49歳)で230~290mg/日
マグネシウムの多い食材は、ピーナツやアーモンドなどのナッツ類です。さらに、豆腐は固める時ににがりとしてマグネシウムを使うのでたくさん入っています。
豆腐は日常で適宜使うとして、追加で不足分を補うにはアーモンドがおすすめです。食塩を使っていない素焼きアーモンドを選ぶのが尚いいでしょう。
サプリメントはあくまで補助
ビタミン・ミネラルのサプリメントを摂っていれば、複雑に考えないで筋肉がつくのではないかと思われるかもしれません。
確かに、足りなければサプリメントで充足させることは大事です。しかし、好きなものだけを食べていれば、必ず過剰となる栄養素が出てくるのです。足りないのも危険ですが、現代の日本人は栄養が過剰であることが多いです。
さらに、安価なサプリメントには、ビタミン・ミネラルが入っているだけで、吸収されにくい粗悪品であることもあるのです。
サプリメントは「補足・補うこと」という意味です。あくまで補助であり、メインとなる食品を忘れないようにしましょう。
まとめ
筋肉をつける食べ物・栄養素はこれらを意識しましょう。
●タンパク質
●ビタミンB1
●ビタミンB6
●ビタミンD
●カリウム
●マグネシウム
三沢奈緒子(管理栄養士)●文